入れ歯の費用はどの程度ですか?

入れ歯を作る時の費用を教えて下さい。

というご質問にお答しますね。

入れ歯の値段とは

入れ歯の値段とは機能や見た目、

性能によって違ってきます。

 

車を買う時と同じイメージです。

 

例えば、

車が欲しいと言っても軽自動車もあります。

バイクみたいなものもあります。

普通車もあります。

高級車もありますし、

バスやトラックみたいなものもあります。

 

実は入れ歯という言葉はすごく大きく広い言葉であって、

値段は本当にピンからキリまであると思ってください。

 

家もそうですよね。

小さい1軒屋もあれば、

集合住宅もあれば、

ビルみたいなものもあります。

 

その方のお求めになるものによって本当に大きく変わります。

 

例えば保険治療で総入れ歯、全ての歯を失われた方が保険治療でと言われれば、いわゆる脱着式の総入れ歯を作ることになりますが、自己負担3割という状態で作られる方の場合は数万円で作ることができるかと思います。

 

また同じ保険治療でも保険療養制度等のいろんな種別もあって、

適用される方と適用されない方がありますが、

それだと何十万円から作り方によって医院さんによって100万円を超えるものもあります。

 

また脱着式の入れ歯でも、その強度的なものは確保できますが、

どうしても歯茎の上にただ乗っかっているだけだと動いてしまうんですね。

そうするとその動いたところが当たって痛いなど、

その留めるために外科的な処置を伴って動きにくくするようなもの。

こういう状態の手術を伴うとなると全く別物になりますので、

何百万円単位というふうになってしまうこともあります。

 

保険と自由診療(自費)の違い

保険治療、自由診療、

こういう言葉があるのは実はほぼ日本だけです。

 

海外ではあまりありません。

 

日本の保険治療は非常に優秀で、

皆さん方が毎月々支払い続けている保険料、さらには税金による補てんになっており、治療を受けない方々の税金も投入されておりますので、海外と比べても相当に安い金額で、ご自身の負担される金額が安い金額で作られることになります。

 

皆さんが皆さん高級車に乗りたいとなったらどうでしょうか。

一気に収支、入金と出金が違ってしまって破産してしまいます。

 

保険診療とは

こういう治療の場合には、この材質で

こういうお口の中の状態の方にはこういう治療の方法、

こういう材質のもの、こういう治療工程のものということが実は事細かく決められております。

 

保険治療の場合は、「こういうのがいいわ」というご希望は叶えにくいという状態です。

 

それに対して自費診療とは自由に診療の工程であったり、材料であったりをご自身でお選び頂くことができるという選択肢という違いでございます。

保険治療に限らず、例えば見た目を自分の歯に近いものであったり、

噛んだ時に痛みが出にくいものであったり、

噛んだ時に壊れにくいものであったり、

噛んだ時に他の歯に負担をかけないものであったり、

皆さんそれぞれ何を優先されたいかが違いますので、そういうことにも自由に選択していただけることができます。

 

自由診療の範囲はすごく広い、多種多様である。

 

保険診療で作成したものよりちょっとだけ良いものがいいという方もいらっしゃれば、

家族と同じ食事が食べられるくらいの強度でも大丈夫なものが欲しいという方まで、

非常に多く違いますので治療をされる前には、

ご自身の思ってらっしゃるものと、

その完成されるもののギャップ、イメージとのすり合わせが非常に大切だと思われます。

治療を開始する前によく相談されることをお勧めします。

 

保険と自費、費用感ではどのくらい違う?

例えばおうちから歯科医院に向かうことを想像して下さい。

歩いていける距離の所もあるかもしれませんし、車で行ったほうがいいというところもあるかもしれません。

電車やバスというのも有りかもしれません。

 

しかし例えば、アメリカの歯科医院に通おうと思えば車では行けませんよね。

飛行機であったり、船だったりが必要になります。

 

つまりそれぞれによって、例えば徒歩が保険治療であるとすると、

それ以外はすべて自由診療ですということができると思います。

 

自転車と飛行機の費用はまったく違いますよね。

比べることもできません。

なぜなら物がまったく違うからです。

 

ですから自由診療の中でも大きく違うのです。

 

その方が、患者さん方が何を求められるか。

どういう物がいいかによって費用はまったく桁の違うものになってきます。

 

素材の違いとその比較  どちらがいいのか?

まず素材ですが、保険と自由診療では

保険治療の場合には使う材質であったり、

治療の工程であったり、

制作の工程であったり、

またそれを実際に作ってくれる歯科技工士さんによっても値段が変わります。

 

保険の治療で満足される方は十分それでいいと思われます。

 

しかし、

例えばもっと違う素材が欲しい、

見た目に自然なものであるとか、

噛んだ時の痛みが出にくいものであるとか、

噛んだ時に動きにくいものであるとか、

噛んだ時に壊れにくいものであったりだとか。

 

まったく素材が違うものですから、

すべてを満たすものというのもなかなか実はないのです。

 

その患者さんが今のものに対して満足しているのかどうか。

満足を得るために、その素材が違うことで満足できるものなのかどうか。

それによって変わってくるかと思います。

 

設計が違う、作り方が違う

例えば1本の歯がなくなった場合に、

脱着式の装置であれば隣の歯に針金を引っ掛ける。

しかし隣の歯に引っ掛けているだけだったら、隣の歯が噛んだ時に実は入れ歯が動きますので、それと同時に引っ掛けた針金が隣の歯を揺らします。

 

そこだけに引っ掛けると大きく揺すられてしまうので、反対側の方にまで設計を伸ばして揺れても、ある程度以上は揺れないようにする設計であるとか、作り方も作り手が違えば違います。

いわゆる歯科技工士さんでも、保険の治療だけをやられている歯科技工士さんもおれば、

自由診療しか受けられない歯科技工士さんもいます。

 

当然ですよね。

 

歯科技工士さんも最初の1年目、2年目と10年目、20年目のキャリアを持った匠のような方もいらっしゃいます。

そのような方が同じ値段では難しい。

例えば備前焼のようなお茶碗を考えていただいても、作り始めて1~2年目の方といわゆる名人と言われる方が作られる10年目20年目という方が作ったもの。

パッと見、見た目一緒かもしれないように見える方もいらっしゃいますが、見る方が見ればまったく違うものです。

使ってみればまったく違うものです。

当然、費用も作り方も違ってきます。

材質的にも違ってきます。

新しい新素材と言われるものを作る場合には人間の手だけでは作ることはできません。

コンピューターが作ってきます。

そのコンピューターの費用、やっぱり何百万円、何千万円という費用がかかってきます。

それは残念ながら保険治療ではまかないきれないものです。

 

強度が変わってくる? 保険と自費、それぞれの入れ歯の耐用年数はどれくらいですか。

まず制作物の内容で考えると、プラスチックのお茶碗と陶器のお茶碗と金属のお茶碗、耐用年数どのくらいだと思いますか。

例えば長く使っているとプラスチックのお茶碗だと色が変わってきますね。

傷が入ってきますね。

洗っても色が取れなくなったり、中に色が染み込んでいったりします。

では色が変わったら使えなくなるんでしょうか。

ただ見た目を気にされる方はそれを耐用年数だと思われる方もいらっしゃいます。

物理的な耐用年数なのか。

では高い所から落とした時どうでしょうか?

陶器の方はお茶碗が簡単に割れてしまいますよね。

プラスチックは意外に新しい物は割れないですね。

古いプラスチックは簡単に割れます。

金属のお茶碗はへこむかもしれませんが、割れませんよね。

ですから耐用年数は強度的なもの、その方が何をもって変えられたいと思うかによってまったく変わるかと思います。

また脱着式の装置の場合、特に歯茎の上にポンと乗っかっている場合には噛んだ時にその力は歯茎に直接力が加わってきます。

よく入れ歯が合わなくなったとおっしゃられる方がいらっしゃいますが、

基本的には入れ歯はプラスチックだったり、

陶器だったり、金属などの材質からなりますから、

よっぽどのことにならない限り形が変わるということはないんですね。

 

でも皆さん入れ歯が合わなくなったという表現をされます。

どうしてでしょうか?

実は入れ歯は合わなくなっているのではないのです。

入れ歯が合わなくなっているのではないのです。

ご自身の歯茎や骨の形が変わってしまったのです。

例えば指の腹に指で押さえたらへこみますよね。

力が加わるとお肉はへこむんです。

形が変わってしまうのです。

ちょっと押して離すとまた元の形に戻りますね。

ギュウっと押さえると痛いですよね。

さらにギュウっと押し続けたら皮膚の皮が破けてくるかもしれません。

傷してくるかもしれません。

そしてさらにグッと押し込んだら骨まで行きそうですよね。

そうしてご自身の歯茎や骨の形が変わって行きますので、隙間があいてくるのです。

合わなくなったと感じなくなってしまうのです。

つまりご自身の使い方次第、道具ですので、あくまで道具ですので使い方しだいです耐用年数は、と考えて頂くとわかりやすいです。

 

 

自由診療(自費)で入れ歯にするメリットとデメリット

自費で入れ歯にするメリットとデメリットは選択肢、保険で入れ歯にするメリット、デメリットよりも選択肢が増えたということだと思います。

保険診療の場合は、保険に加入されている皆さん方の掛け金、そして国からの税金の補助によって成り立っていますので、皆さんが皆さんその税金で高級な車に乗りたい、高級な家に住みたいとなったら、誰も負担することができませんから、破産してしまいます。保険診療の場合にはこういう状態の患者さんにはこういう治療というのが非常に事細かく、制作工程まで含めて決められています。ですので、全額その作成に掛かった費用をご負担になるわけではなく、そのごく一部、一部を患者さんご本人がご負担されるということになっています。まずメリットとしては費用が安いということ。デメリットとしては融通がきかないということです。自由診療の場合には自由に材質であったり、製作工程であったり、作る方、製作者を選ぶということができますから、設計も選ぶということができますから、もし保険診療で十分に満足できない。その満足するために満足できない項目を解消するために出来るのであれば、それはメリットだと思われます。しかしそれは事細かく決められた工程とはまったく違うものですから費用であったり、期間であったりはかかります。やはり良いもの、製作工程が非常に長い期間かかるような良いものは、やはり掛かってしまいますから、何度も仮合わせをしたり、何度も調整をしたり、という細かな調整ができたりということができますので、それは自由に治療方法を選択できるいい時代になったと思われます。

 

受診する歯科によって値段はかわりますか?

受診する歯科によって値段は当然変わります。但し、保険診療を選択されるのであれば、日本では一応ほぼ同じということができると思います。例えば陶器の器、備前焼を作るのが学校を出たばかりの人が作っても当然備前焼ですし、5~6年修行して勉強して作られたものも当然備前焼ですし、いわゆる国宝と言われる名人と呼ばれる方が作っても備前焼です。当然、費用は違います。そしてまた初心者の方にお金を払えば、名人と同じお金を払えば、名人と同じものが作れるでしょうか?おそらく不可能ではないでしょうか。それぞれ、皆さん専門というのが違います。よくテレビでAという病院に行ったら、こういう診断だった。あまり良くならなかったのでBという病院を受診するとこういう診断であった。ずっと治療を続けたが良くならなかったので別のCという病院に行ったら何ということでしょう。今までとまったく違う病気が見つかり、それを治療したら全てが良くなってしまったというようなテレビ放送があります。ご覧になられたことがあるかもしれません。どうして同じ患者さん、同じ症状であるにも関わらず、診療される先生によってまったく違う診断であったり、治療方法が違ったりするのでしょうか。実は日本ではよくあることなのです。看板をよく見ると、A病院が皮膚科で、Bという病院が整形外科とかCという病院の先生が脳神経外科だったと考えて頂くとどうでしょうか?皮膚科の先生は皮膚症状を主体に診られます。整形外科の先生は骨とか関節とかそういう症状を詳しく診られます。脳神経外科の先生は脳の中がどうなっているのかを診断をされます。診断をしているところ、診るところが同じ患者さん、同じ症状であってもまったく違うのです。ですから同じ患者さん、同じ症状の方が例えば3人の先生に診てもらうと、3人まったく違うこと、実はこれ今よくあることなのです。今それが歯科という枠の中でも専門がいろいろとあるのです。入れ歯というのは歯科の専門用語では補綴科ということが専門になります。ですので、補綴を専門に経験を積んだ先生と、いわゆる予防歯科、歯を虫歯にさせないという予防に取り組んで勉強された先生とどっちが偉いか?どっちが偉いってないですよね。それぞれ先生によって専門が違うので、考え方も違うし、診ているところも違うし、方針もまったく違う。当然予防歯科の先生が補綴を専門にやっている先生と同じ材料、同じ型とりの仕方をしたつもりでもまったく違うものができてきたりします。その状態で同じ値段を患者さんに請求することはできません。受診する先生の専門によって値段はまったく変わるのです。

 

 

値段が変わる理由とは 材料、サービス

当然ですよね。材料であったり、サービスを使えばいわゆる原価、経費が変わりますから、値段が変わる、これは当たり前ですよね。例えば「早くて安くて美味しい」というファーストフード店、早くて安くて美味しい物が食べられますよね。それに対して、北海道産の小豆であるとか、良い材料を得ようとすると、すぐには手に入りません。そしてまたフルーツなども日にちが経てば使えなくなります。日持ちがしなくなります。それを作る人によっても当然違います。歯科に関わらず、どこの業界でも材料やサービスが変われば値段が変わる。これは当たり前のことであります。但し、保険診療に関しては材料であったり、型とりの仕方であったり、作る技工士さんであったり、あと診療にかかる時間、時間経費と言います。時間も費用なのです。これも事細かくある程度決められていますので、調整の回数も決められていますので、保険診療に関して言えば、例えば予防歯科をされている先生が作る入れ歯と、補綴を先生が作る入れ歯でも値段は一緒です。噛んだ時の合わなさもほぼ一緒と思っていただいたほうがいいと思います。保険診療で補綴の先生が作ったからといって決して良いものにはならないとお考えいただいたほうがいいです。なぜなら作っている技工士さんは違いますし、型を取る時の型とりの方法もまったく違いますし。

 

入れ歯は高いほうがいい?

入れ歯の高い安いは保険診療が安い、自由診療は高いというイメージをお持ちの方がほとんどだと思います。まさにその通りです。保険診療のお金の計算の仕方からして最低限の型とりの仕方、最低限の材料・材質、とても海外では使えないような材質が採用されていますから、イヤイヤそれで十分噛めるし全然困ってないよという方はそれでいいと思います。しかし、もっと壊れにくいものが欲しいとか、もっと外れにくいものが欲しいとか、もっと噛んでも大丈夫なものが欲しいとか、いうことがご希望の方には高いものをお選びになられた方がいいかもしれません。しかし自由診療と一言で言っても、総入れ歯であれば、吉本歯科医院では10種類位の治療の選択肢があります。保険診療は1種類、それに対して自由診療は9種類位の種類があるわけですから、当然自由診療だから何でもいい、何でもできるということではありません。また逆に金属を使うと費用が上がって高くなったりはしますが、ではそれで噛めるか、というのはまったくまた別の話になります。例えば、歯茎の上に乗っかっているだけの入れ歯は噛んだ力がそのまま歯茎に加わります。グッと押さえると歯茎が痛いです。グッと押しつけるとさらには骨の方まで突き刺さるような痛みが走ります。例えば、指で押さえた時、赤ちゃんが使うようなプラスチックのスプーンで押さえた時、硬い金属のスプーンで押した時、まったく違いますよね。金属で押さえた方が痛いですよね。ですから必ずしも高いということと患者さんの求めているものが一致するとは限らないのです。求めている、解消したいと思われていることが費用と合っているのかどうかということが実はすごく大事です。

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